マルドゥック・スクランブル/冲方丁 ハヤカワ文庫
「圧縮」/¥660 「燃焼」/¥680 「排気」/¥720
評価/***+
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![]() | マルドゥック・スクランブル―The Second Combustion 燃焼 冲方 丁 (2003/06) 早川書房 この商品の詳細を見る |
![]() | マルドゥック・スクランブル―The Third Exhaust 排気 冲方 丁 (2003/07) 早川書房 この商品の詳細を見る |
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取り敢えずは… 面白かった。
今迄、和製SFの長編はほぼ読んだ事がなく、もともとそれ程SFが好きと云う訳でもないので、楽しめるかどうか不安だったのだが、特に、「燃焼」後半のカジノのシーンなどとても面白く読んだ。
しかし…
このお話は非常にバランスが悪い。
作者はどういうアプローチをしたかったんだろ? お話のテーマとは別に、ウフコック&バロットvsボイルドの戦闘殺戮シーンが主なのか、カジノでの頭脳戦が主なのか… 個人的にはカジノシーンの静かな緊迫感が好みだったので、戦闘シーンは抑えめにして欲しかったな。 勿論、逆でも良いよ。 何だか、読んでいて落ち着かないと云うか… 両方とも頑張りたかったんだろうけれど、頑張り過ぎ。
それから、あまりにも材料(お道具)が多過ぎるかな。
最先端技術のオンパレード… 喋り変身するネズミに空飛ぶ鮫に、追いすがる暗殺者たちの異形。 次から次へと消費されるアイディアの極彩色。
勿体ない。
これって、何となく思うのは、2クールのテレビアニメの様なサービス精神なのかな… ということ。 少しずつインターバルを置きながら、それぞれに見せ場をちりばめるというか… そういう手法。 なので、とても映像的に感じられて、確実に面白いのに、文章(物語)としては、読む人それぞれの好みによって「飽きる部分」「お腹いっぱいに感じる部分」がどうしても出て来てしまうのではないだろうか。
因みに、わたしが飽きてしまったのは、カジノシーンが終わってボイルドとの最後の戦闘シーン。 もっとも感動的であるべきシーンが苦痛に感じる。(わたしだけかもしれないが)
これは一寸辛い。
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バロットは、少女チックな「攻殻機動隊の素子」かな。 このサイバーパンクっぽい世界そのものが士郎正宗っぽい? それとも「銃夢」かな、パンツァークンスト?
知恵もののイルカ、首だけのプロフェッサーもSF界ではよくあるガジェット。
一巻目の巻末に、言い訳の様に「マトリックス」や「スチュアート・リトル(?)」のマネをした訳じゃないよ… というのがあったけれど、まあ、「マトリックス」自体がアレだからっつーのも原因としては考えられる、かな。 そう?
それから、一番納得出来なかったのは…
戦闘スーツとなり、武器となるウフコック。 そこ迄は良いのだが、その内部から無尽蔵に装填される弾丸なんてさー、何処からその質量が出て来るのさ? いくらなんでもそれはないだろう
最後に最も気になった事…
それは「うっそり」。
ボイルドの不気味で空虚な雰囲気を表す形容詞なのだろうけれど、それが頻出! 使い過ぎ! 次は何時出て来るのかとヘんな期待をしてしまった。
それからブラックジャックのシーンでの「果敢に」という副詞的用法も使い過ぎ!
うっそり。



































