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デイヴィッド・クローネンバーグが好きだ

何故だろう。
わたしは「デイヴィッド・クローネンバーグ」が好きだ。

何時からだろう。
わたしは「デイヴィッド・クローネンバーグ」が大好きだ。

最初に観たのは多分「スキャナーズ」だろうか。

衝撃だった。 

何が衝撃だったのかと云うと、クローネンバーグと云うと引き合いに出される暴力的で血塗れのスプラッタ描写なんかは、そんなものはどうでも良く、「人間の悪意」と云うものをこれ程にえげつなく見せ付けて来る様な物語の描き方… それを観た事によって、単に「目に入って来る映像の是非」と云うだけではない、じわじわと真綿で首を絞められた様な何とも云えない嫌悪感や不安感と、まるで、生きたままの心臓を直に鷲掴みにされ、握りつぶされされるが如き精神的な圧力がリアリティを持って感じられてしまう、表面上の云々よりももっと深い場所での恐ろしさに… なのである。

そして、「デッドゾーン」との出会い。

こちらも、わたしの偏愛の対象である作家スティーヴ・キングの、その彼の著作の中でもわたしが最も好む小説「デッドゾーン」と、クローネンバーグの融合。

わたしは持論として、キングは「人間は須く善人である」という「性善説」の作家だ… と考えているのであるが、それに対して、クローネンバーグのアプローチの仕方と云うのは「性悪説」の表現者だと思うのである。 キングは底抜けに明るく(そして、そこに恐怖が宿ることの突き抜けた恐ろしさときたら!)クローネンバーグは何処までも重く暗い。 正反対の性格から生まれた物語がクローネンバーグによってどんな風に料理されるのか… それは旨いのか不味いのか。 

そう云う複雑な思いの中で観た、キング原作クローネンバーグ監督の「映画/デッドゾーン」は、クローネンバーグが彼の持ち味をバックグラウンドに色濃く漂わせ、暗く陰鬱な世界観を構築し乍らも、しかし、原作に忠実な人物描写により、イメージを壊す事なく作り上げられた傑作だったのである。

原作を尊重し、しかし主張し過ぎる事なく、それでいて充分に自らの作品としての味も失わずに作り上げることのできる仕事師… 素晴らし過ぎる!


クローネンバーグ


そして、始めた蒐集の成果を見よ。

斯くの如く、わたしはクローネンバーグが好きなのである。 
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コメント
ひぇ~~っ!
『ラビッド』のジャケット怖すぎますよ。
『デッド・ゾーン』もなぜよりによって包帯写真を・・

とか文句つけてるのも羨ましいからです。
いいないいな『スキャナーズ』も『Mバタフライ』も。
隊長 URL 2006年05月03日 00:20:46 編集
下に隠れている…
シーバースはもっとコワいんです。(笑) これから、一本ずつ見直して、すきすきシリーズって事で続けますので、宜しく~! 
ユイー URL 2006年05月03日 00:25:14 編集
 観てない作品、知らない作品も結構ありそうだな。
 でも東京時代に"VIDEODROME","DEAD ZONE"を銀幕で観られたのは僥倖でした。
 TVでたまたまやってた「イグジステンズ」や「シーバース」を途中から部分的に観てしまったのは悔やまれます。
そんぴ URL 2006年05月03日 10:49:57 編集
>そんぴさん

テレビの嫌なトコロですね、気付かずに目に入ってしまう事。

わたしも、今回、コレクションを漁ってみて、「ファイヤーボール」と云う作品を観ていない事に気付きました。 最初期、「シーバース」の次の作品らしいのですが… どうにかして観たいと思います。
yu'e URL 2006年05月03日 18:08:35 編集

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