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ディーヴァーさんの創作の秘密に迫る!【その1】

紆余曲折しつつ、ついに、ディーヴァーさんに会いに来た私…
紆余曲折のお話はこちら。 ↓

承前/そうだ、ディーヴァーさんに会いに行こう!

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以下は、2010年11月10日 19:00より、丸善・丸の内本店3F・日経セミナールームに於いて行われた、ジェフリー・ディーヴァー氏によるトークショーの記録である。 細部で間違いがあるかも知れませんが、その点はご容赦。
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ディーヴァー氏曰く…

私は本を書き、あなた方は本を読みます。
では、本を書くとは、どんな行為なのでしょう? 私がどんな風に本を書いているのか、その手順を、これから一年を掛けて、皆さんと一緒に本を作る事になった… と仮定してお話ししてみましょう。

先ず、第一に、本を書く事はビジネスである、と云う事を忘れてはいけません。
それは、プロダクトであり、車を作ることと同じなのです。

次に必要なのはプランです。

そのプランとは、例えば「レバー味の歯磨き粉」を作る事でしょうか?
本を書く時は、読者である人々が要求するものを書かなくてはなりません。 自分で考えた素晴らしいアイディアを、読者の為に書くのです。 人々を楽しませ、わくわくさせなくてはなりません。 書き手は決して、自分の為に書いてはいけません。 人々が欲しいのはどんな本でしょう? それは「レバー味の歯磨き粉」ではなく、いつも「ミント味の歯磨き粉」なのです!

そして、アイディアが必要です。

ミッキー・スピレインにこんな言葉があります。
「人が本を読むのは中盤までが読みたいからではない、人が本を読むのは最後まで読むためだ」
作家には、読み始めたらノンストップで最後まで読ませる責任があるのです。

私のイギリス人のミステリ作家の友人に以前「アイディアはどのようにして得ているか?」と質問した事があります。 彼女は「アイディアのミューズが訪れるのを待つ」と答えました。 でも、私は違います。 私は、アイディアを探します。 例えば新聞から。
あるとき、新聞に「人間には206の違った骨がある」という記事が出ていました。
私は、これは面白いアイディアになるのではないか? と考えます。

骨だけに、舞台は病院がいいんじゃないか?
206の違った骨があるということだから、そうだ、死体が206ある事にしよう。
そして、その骨にはそれぞれ名前があるだろうから、骨の名前の206の章を作ったらいいんじゃないか?

さあ、どうでしょう?

もしも、私が飛行機のメーカーだったとしましょう。
飛行機を作るのには部品が必要ですね。 なので、私は何かを調べてどこかの会社から何かの部品を適当に手に入れます。 そして、その部品を適当に組み上げて飛行機を完成させました。

あなた方は、そんな飛行機に乗りたいと思いますか?
乗りたくないですよね?

きちんとした飛行機を作るのには、精密に書いた図面が必要です。
読者に喜んでもらえる物語を書くのにも、精密な図面が必要なのです。

私は、新しい作品に取りかかる場合、8ヶ月を掛けてアウトラインを練り上げます。
どこで、どんな風な事件が起こって、中盤で色々な事があって、何度かのサプライズがあって… そう云う詳細が何もかも完全に頭の中に出来上がるくらい精密にアウトラインを仕上げるのです

先ず一日目…

人間の206ある骨の名前を冠した章を206作ります。
殺人鬼が206人を殺すんです。
中盤では… なにかいろいろなことが起こります。
そして、最後にとんでもないサプライズが!

いやいや、いいんです。 まだ取りかかって一日目なんですから。(笑)

次の日…

人間の206ある骨の名前を冠した章を206作ります。
殺人鬼が206人を殺します。
病院から骸骨がなくなってしまいます。
骨が見付かって、殺人が起こった事が起こります。
警官が捜査にやって来ます。
中盤では… なにかいろいろなことが起こります。
そして、最後にとんでもないサプライズが!

大丈夫、心配しないで、まだまだ二日目ですからね。

まあ、だいたいこんな感じで、毎日、アウトラインを練ります。

何日か後…

人間の206ある骨の名前を冠した章を206作ります。
殺人鬼が206人を殺します。
病院から骸骨がなくなってしまい…
骨が見付かって、殺人が怒った事が解ります。
警官が捜査にやって来ます。
警官の妻は、彼から去ろうとしています。

え? なぜって?
それは、主人公の警官の奥さんは大概が逃げようとするから。(笑)

ともあれ、警官は捜査を始めます。
殺人鬼はどこからどうやって病院に入ってくるのかが問題になりますので、ここで、建築家のアシスタントを登場させます。
中盤では… なにかいろいろなことが起こります。
そして、最後にとんでもないサプライズが!


さて、2ヶ月後です…

アウトラインは半分くらい出来ていますが、中盤のいろいろはまだ全くの白紙ですし、最後のとんでもないサプライズもまだ全くの白紙です。

私は、突然気付きます。
このお話には、とんでもないサプライズなんてないんじゃないか?????

こう云う本は書くべきではありません。
アイディアを練っていると、時に、こう云うことがあります。
思いつきがそのまま本になるべきではないし、だからこそ、きちんと組み上げたアウトラインが必要なのです。
例えば、本になるべきではないアイディアを元に200?300ページくらい書いてしまったとしても、それが「レバー味」であったら、即、没にするべきなのです。 そんなに沢山書いてしまった後では、全てを没にするのは非常に勇気が要りますけれど… ただ、もしも、それがアウトラインであったならば、労力の面でもそれほど惜しくはないのではないでしょうか?

既に、2ヶ月の時間をかけてしまっていますが、レバー味の歯磨き粉が出来てしまいそうだったら、最初からやり直しです。


【その2】に続く。
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コメント
おひさしぶりです
yu'eさん、おひさしぶりです。
以前、「やっぱり本が好き」というブログを書いてた
LINです。
しばらく読書から遠ざかっていたのですが、
また本を読み始めました。
ブログも再開いたしました。
http://yapparihongasuki2.blog137.fc2.com/

ディーヴァーの話、興味深いです。
この206の骨の話、読んでみたかったなあ。
LIN URL 2010年11月12日 10:14:37 編集
あ! LINさん!
お久し振りです!
本を読むのを止めていたんですか?

ディーヴァーさんの話術は凄く面白かったんですよ。 英語は余り得意じゃないんですが、平易な解り易いものだったので、通訳なしでも笑えたりして、とても楽しかったです。
楽しかった気分の何パーセントかでもお伝え出来ると良いのですが。

また、色々と教えて下さい。
yu'e URL 2010年11月13日 01:16:41 編集

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