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今になって、筒井康隆を読むのこゝろ その壱

私は、一般の基準から比べれば、本を異様に沢山読む人間である。
そう云う人間のうち、私くらいの年頃の人間は、幼少時?若年時に掛けて、恐らくはほぼ全員が「筒井康隆ワールド」を経験するのではないだろうかと推察する。

しかし、かく云うワタクシは、「「筒井康隆」を決して読むまい!」と少女時代にこゝろに誓い、今の今迄、この誓いを死守して来たのである。 「凄く面白いんだろうな…(じゅる)」「ああ、読んでみたい…(じゅる)」 とこゝろは欲していたのに、である。 この様に、私は、非常に我慢強い人間だったのである。

何故そんな誓いを立てたのか、の理由には自分で自分を笑っちまうくらいである。

実にお恥ずかしいお話しなのであるが、私は、幼少時に密かに小説家になりたいと思っていた。
いきなり、長編小説は難しいだろうから、最初は「ショートショート」で頭角をあらわすしか無いな… とアホな未来像を夢見ていた訳である。

そう… 「ショートショート」はアイディアが命。

当時、私の認識の範囲では「ショートショートの達人」といえば、勿論「筒井康隆」。

私はアホはアホなりに考えた。 

もし、こゝろの欲するが侭に、不用意に「筒井康隆ワールド」を垣間見てしまったら?
読んでしまったが最後、私は、達人の影響から逃れられなくなる?
そうだそうだよ、知らず知らずのうちに真似しちゃうよ、真似しちゃうにきまってる!

そして、アホは、自分で考えた事に、自分で勝手にパニクった…

以上の理由で、私は「筒井康隆」を自分の人生から完璧に排除しつつ、今の今に至るのである。


今年に入ってから、私は、三十年来の禁を破り、「筒井康隆ワールド」に踏み込んでしまった。

ああ! 終に! 終に! 禁断の、垂涎の「筒井」が私の腕の中に!


複雑な心境のまま、初めて「筒井」を読む。 

先ずは、「エロチック街道」。






ん?? え?っと?

こ、これが、達人の仕事?



私は、幼く淡い少女の夢が脆く儚く崩れ去ってゆくのを感じた。

---
実は、「エロチック街道」を読んだのは、去年の秋の事なのである。

■「エロチック街道」(新潮文庫)

そして、敢え無く挫折。

挫折の原因は、最初から全部読む気がなかったから…
そう云うのは、挫折とは云わないかもしれないが、個人的に、読み始めた本は全部読む事にしている私にとっては、読み始めたのに全部読まなかったのは挫折に等しいのである。

読んだのはピンポイントで「エロチック街道」。

解らない…
全く理解出来ない…
奥深い所で何か深遠なものが?

うううむ。

そして「遠い座敷」。

お…?

これは?
これは、良いかも、「エロチック街道」と何が違うのか? そ、それはしかし、説明出来ないが… 

更に、次に読んだのは…

■筒井康隆自選短編集ドタバタ編「近所迷惑」(徳間文庫)

そして、敢え無く挫折。

これは、本気でホントの挫折。
途中で嫌になってしまったのだ。

挫折の原因を思い出したいと思い、本を探したが見付からず… 
伏字オンパレード「弁天さま」など、何が面白いのかさっぱり解らなかったし、何か非常に偏ったものを感じてしまった事だけは覚えている。


以前、こんな感じの紆余曲折があった事が、今回の、この実験の発端なのである。

---
そして、先日、同居人氏がまたぞろブックオフで筒井康隆の短編集。

切っ掛けは…

ハスヨスさんのブログ内にて行われた以下のコメントの応酬。

---
2006年01月25日 21:51
yu'e
海の貝か… 誰もが耳の装着する様になると、本当に451°Fの世界になるね。 耳穴異物拒否派の私は時代から取り残されるだろう…。 
そうそう、ブラッドベリだっけ、一番値段の高いレコード(!)は、無音が録音してあるレコードだってお話し。


2006年01月25日 22:38
hasyos
ユイーさん
そう、僕もね、嵩高紙のとこでそれのことを思った。B判、辞書並みの薄さの紙に、縦横斜め後ろから前から鏡に映してぎっしり小さな文字が800頁、笑。

ブラドッドベリ?
無音レコード… あったらさ、仕事中に大音量で聴きたいな…


……(この間のコメント削除しました)


2006年01月26日 10:07
隊長
そうしたら翻訳家の取り分は・・・
和物って安いんですか?気にしたこと無かったです。というかめったに買わない。

>無音レコード

筒井康隆にもなかったでしたっけ。『にぎやかな未来』かな。


2006年01月26日 10:20
hasyos
和ものの高くなった分から………
無音レコードは何だったかなあ… ブラウン?


2006年01月26日 11:48
yu'e
ブラッドベリだってばあ…


2006年01月26日 11:52
hasyos
筒井康隆「にぎやかな未来」… か?
あ、既に隊長がいってたか。


2006年01月26日 12:03
yu'e
私が筒井を読まないのをご存知でしょ?


2006年01月26日 12:08
hasyos
にぎやかな未来だった。
じゃ、きっと筒井康隆がブラッドベリのま…


---
ってな具合に、この「未来において、一番高価なレコードは沈黙のレコードである」というネタのお話しの作者は、一体誰か? という議論に…

私は、このお話しは、絶対に(否、多分…)ブラッドベリの初期短編集の中の何処かに入っている筈だと思うのだが… 隊長さんやハスヨスさんは、筒井康隆の「にぎやかな未来」だと…

このコメント合戦の後、ハスヨス氏がブックオフで「にぎやかな未来」その他の筒井康隆の短編集を仕入れて来た… と云う訳。 んで、検証してみると、確かに「にぎやかな未来」のネタは前出のものなのだが、私の読んだのはもっとリリックで、センチメンタルでロマンティックなものなのだ。 そう… 確かに、あの叙情的な感じはブラッドベリ…

誰か、知りませんか?
ブラッドベリじゃありませんか?

今、手元に本が無いので調べる事が不可能なのである。
ああ、手元に蔵書が欲しい。


以上の経緯により、またまた筒井康隆の短編集を紐解く…


先月末、筒井康隆の「にぎやかな未来」読了。

これこそが、今回、この日記を書く事になった直接の原因なのである。

そして… 


さらにつづく…
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