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本好きへの百の質問 046

■読んでいるだけで、アドレナリンが分泌されてくるような本は?

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アドレナリンか… 心拍が上がり、手に汗を握り、いつ何時、敵に襲われても準備万端怠り無い状態になる本か…

しかし、「読んでいる「だけ」で」っつー設問が、何だか変な気がする… 挙げ足取りの様だけれど、普通、本は「読む「だけ」」のもの何じゃないか? と思ってしまったりして。(笑)


もとい、本題に。

そだそだ!

ルシアン・ネイハム「シャドー81」は、凄かったかも。

旅客機を戦闘機で追尾し、ハイジャック。
その意図や目的は謎のまま… その過程も、まさに「手に汗握る」し、最後の最後でのどんでん返しで、これまた心拍数増大だ!
読後感は、アドレナリンが噴出した後に相応しい、スポーツの後の様な爽快感である。

一寸ばかり検索してみたが、残念乍ら絶版の模様。
しかし、古書としては流通している様なので、もし、興味があったらお試しあれ。


それから、最近では、やはり…

ケン・フォレット「大聖堂」!

詳しくはこちら → http://unyue.blog63.fc2.com/blog-entry-29.html
          カテゴリー「ふえるかんそーぶん」/「大聖堂」(上中下)


とにかく熱い!


大聖堂 (上)

ソフトバンク クリエイティブ
ケン・フォレット, 矢野 浩三郎

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心拍数が上がり、手に汗握ること請け合い… なのである。
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本好きへの百の質問 045

■泣けてしまった本を教えてください。

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泣けてしまった本…

そりゃもう、数限りなく。(きっぱり)

例えば、そう… どんな「泣き」だろう…

先ず、涙がにじみ、多少、目の縁から流れるけれど、自らの指で軽く抑えたり、頬になすり付けたり、少しばかり上を向いていれば、何とか収拾がつく程度。 これは、まあ、云ってみれば「フツーの泣き」であり、この条件だと、オースン・スコット・カード「エンダーのゲーム」の短編ヴァージョンとか、ティプトリィ・ジュニア「たったひとつの冴えたやり方」とか、カズオ・イシグロ「日の名残」とか、それから、ヴォネガットの「猫のゆりかご」とか「スローターハウス5」とか…

それに、忘れてはならないのが、偏愛作家スティーヴン・キングの青春の輝きが心の琴線に触れる「クリスティーン」や恐ろしさの中にも親子の情愛と哀愁が漂う「ペット・セマタリー」、余りにも切ない平凡だった筈の人生を棒に振った男の哀しみが心にしみる「デッドゾーン」、そして勿論「IT」などなどなどなど… ああ、全く以て、この段階だと、かなり多くの作品が該当してしまうので、書くのに困る程である。

日の名残り

早川書房
カズオ イシグロ, Kazuo Ishiguro, 土屋 政雄

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デッド・ゾーン〈上〉

新潮社
スティーヴン・キング, Stephen King, 吉野 美恵子

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こういう「フツーの泣き」とは一寸違うのが、所謂(何が所謂なのかは聞かないで…)「一点泣き」。
詰まり、ある一部分に異様に心が動きそこでだけ滂沱感涙してしまう… そういう「泣き」がこれである。

コレの代表的なものが、ダニエル・キースの「アルジャーノンに花束を」なのであるが、このパターンの弱い所は、初読時の感動が、再読三読時にまで持続する事が稀だという事である。 「アルジャーノン…」も、思い出の中では爆発的滂沱を誘うのであるが、実際に再読三読してみると、豈図らんや… となってしまうので注意が必要なのである。

このカテゴリーで最強なのは、やはり、何と云っても、あの作品である。

かのアーヴィング「未亡人の一年」。
この作品の「一点泣き」のポイントが高いのは、「アルジャーノン…」と違って、二度三度四度五度… 再三にわたる再読にも「泣き」へと誘う威力とそして破壊力が衰えないからである。

未亡人の一年〈下〉

新潮社
ジョン アーヴィング, John Irving, 都甲 幸治, 中川 千帆

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そして、「泣き本」として最強だとわたしが思うパターンは… 「面泣き」。

これはね…
もう、読んでいる所を絶対に誰かに見られたくない… と思わせる程に涙腺の機能を完膚なきまでに滅茶苦茶にする本の事。 詰まり、どういう事かと云うと…

ある部分で「泣く」行為が始まる。
上を向いたり、頬に涙を擦り付けたりして、取り敢えず、セーフ。
しかし、また三行程読むと、涙がこぼれ出して来る。
その上、鼻水が… 一生懸命に啜ってみるが、全然追いつく気配がない。
上を向くと鼻水が逆流してくるため呼吸困難に陥ってしまう。
終にここで、ティッシュやハンカチなしでは居られなくなる。
ティッシュなどで水分を拭き取り、取り敢えず、この場は収まる。
しかし、また暫く読み進むと、今度は本のページ上に「ぼたっ、ぱたた」と涙が二滴か三滴こぼれてしまう。
慌てて、ティッシュでページの上を抑える。
が、しかし、頬の上には、次の涙の粒がだだだだだーっと垂れてくるのが感じられ更に慌てる。
ここに至り、涙だけではなく「嗚咽」が漏れる。
もう、本を読むか、声を上げて泣くか、どちらかの行為しか出来なくなる。


ってな感じで、あるポイントの「泣き」から回復する前に、次のポイントが訪れ、更に、それが回復する前にまた次の「泣き」ポイントが現れ、結果として、ず?っと泣き続ける事になってしまう場合が「面泣き」状態である。

コレに該当するのは…
今までで、数冊。

一冊は、号泣本スティーブン・キング「ザ・スタンド」。
もう一冊は、ジョン・アーヴィングの滂沱本「オウエンの為に祈りを」

そして、そして、このカテゴリーの究極の一冊は、脅威の嗚咽本、ジョン・アーヴィング「サイダーハウス・ルール」。

サイダーハウス・ルール〈上〉

文藝春秋
ジョン アーヴィング, John Irving, 真野 明裕

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もし、読んだ事がないのならば、是非とも読んでみて頂きたい。
そして、「面泣き」を実際に体験して頂きたい。


然し乍ら、恐るべきはアーヴィング。

かたや「一点泣き」の名作「未亡人の一年」をものしたかと思えば、こなた「面泣き」でも「サイダーハウス・ルール」と「オウエンの為に祈りを」をも……!
我々の涙腺など、アーヴィングの手に掛かれば赤子の手を捻る様なものなのである。

そう… 我々はアーヴィングの掌の上で踊らされているのである。

本好きへの百の質問 044

■あなたの好きな恋愛小説を教えてください。

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恋愛小説か… ううむ… 苦手分野、です。(笑)

大体が、恋愛小説っていう定義自体がよく判んない。
でも、よく考えてみれば、どんな小説でも、何らかの「愛」が描かれているんですよね。
だから、それを「恋愛小説」っつー風にカテゴライズ如何なものか?

と云う訳で。

先ず、最初に思い付く「愛の小説」はやはり、偏愛の作家クリスティが切ない純愛を描いた「杉の棺」。
これは、神経にぴりぴりと来る程に切ない「静かな愛」のお話しです。 
クリスティでは他にも色々ありますね。 「五匹の子豚」は「凶暴で一途な愛」を、「復讐の女神」では「押し流されざるを得なかった愛」を… ロマンティストで激しいのです彼女は。

杉の柩

早川書房
アガサ・クリスティー, 恩地 三保子

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五匹の子豚

早川書房
アガサ クリスティー, Agatha Christie, 桑原 千恵子

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復讐の女神

早川書房
アガサ クリスティー, Agatha Christie, 乾 信一郎

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それから…

愛と云えば、ジョン・ヴァーリィの「残像」。
これは、こう云う事が本当の意味での愛かも知れないと思う作品。 感涙。


そしてそして…

愛の最後の一行、ジョン・アーヴィングの「未亡人の一年」。
そして、同じアーヴィングの「サイダーハウス・ルール」の、孤児院の医師の孤児への恐ろしい程に深い愛。

未亡人の一年〈上〉

新潮社
ジョン アーヴィング, John Irving, 都甲 幸治, 中川 千帆

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サイダーハウス・ルール〈上〉

文藝春秋
ジョン アーヴィング, John Irving, 真野 明裕

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更に…

多分、人への愛ではない、一寸歪んだ愛を描かせたら天下一品なのがスティーヴンミルハウザー。
例えば「三つの小さな王国」の「ジョン・フランクリン・ペインの小さな王国」とか…

彼の場合は、偏った愛への入れ込みの度合いが大き過ぎて個人的には反感さえ覚える事があるのですが、それでも、面白いものは面白いから始末に負えません。

三つの小さな王国

白水社
スティーヴン ミルハウザー, Steven Millhauser, 柴田 元幸

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このエントリーは「本好きへの百の質問」に対する回答です。

本好きへの百の質問 043

■ノンフィクション作品のおすすめを教えてください。

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ノンフィクションのお薦めは…

う?ん… そだな… あんまり思い付かないけれど…

まず、オリバー・サックスの数冊… 中でも「火星の人類学者」かな。ノンフィクションの短編集。(?) 
でも、オリバー・サックスの本ってノンフィクションっぽくない… のかな? お話としても面白いから、何となくお話を読んでいる感覚になっちゃうんですよね。


 火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 早川書房 このアイテムの詳細を見る


んじゃ、「ホット・ゾーン」か「カッコウはコンピュータに卵を産む」かな。
前者は、エボラウイルスの本当にあったアメリカ進出のお話。
これは恐かった! エボラ出血熱、恐い!
後者は、ある研究者が一寸した伝票記録の不一致から巧妙な「ハッカー」(「クラッカー」っていうのが正しいんだっけ?)をあぶり出すまでの記録。ハッカー対策には専門外だった作者は、この事件を切っ掛けにハッカー対策顧問として引っ張りだこになったらしいです。これもr手に汗握る攻防戦(個人的な戦いだけれど)の描写が白眉。


 ホット・ゾーン 飛鳥新社 このアイテムの詳細を見る


いやいや「メス化する自然」かも。
五大湖の魚の異常から「内分泌撹乱物質」所謂「環境ホルモン」の汚染に気付いた研究者たちのお話。「環境ホルモン」という言葉は彼の国営放送局が特集番組のために命名したものらしいですよ… その番組を見て「環境ホルモン」に興味を持ち、この本を買ったんだった、確か。


 メス化する自然―環境ホルモン汚染の恐怖 集英社 このアイテムの詳細を見る


ん? そだそだ立花隆を忘れてはいけない… 「サル学の現在」。
これは読んだ時、既に「現在」ではなくなっいたのだが、人間を含むサルの社会構造=生殖行動にについてが特に面白かったですね。多分、今、読んでも為になる筈。
それから、「脳を極める」。
最新の脳科学に邁進する新進気鋭のお歴々に立花氏がインタビューする構成。小脳関連の部分なんて、目から鱗でした。
あとは「臨死体験」も面白かった。コニー・ウィリス「ドゥームズデイブック」を読む前、読んだ後にどうぞ。


 サル学の現在 (上) 文芸春秋 このアイテムの詳細を見る


あ! 大事な人を忘れていた! スティーヴン・J・グールド! 中でもカンブリア紀の生命の爆発を描いた「ワンダフルライフ」が面白い! カンブリア紀の生物の多種多様さが次第に明らかになる過程と、当時最強の生物だった(と思われる)にも関わらず滅んでしまった「アロマノカリス」(あれ? 「アノマロカリス」か? い?っつも判んなくなるぅ?)の例などから、進化は偶然の産物であると言い切るグールド… 説得力があります。
因みに、この文庫の表紙絵になっている「ハルキゲニア」は上下が逆なのですと。


 ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語 早川書房 このアイテムの詳細を見る


しかし… ノンフィクションとはいえないものばっかり? やはり、ノンフィクションといえば「遭難もの」なのかな?

そのジャンルだと「エンデュアランス号漂流」… これって、映画化される筈だった様に記憶しているんですけれど、されたの? 映画化。全然記憶にない。船長アーネスト・シャクルトン自身の書いた文章もあるらしく、それも読んでみたいな。
そ、そして… 中学生の頃、夢中になって読んだ、新田次郎の「八甲田山死の彷徨」! これは本当に面白いんんですよ… 誰ですか? 笑っているのは? ん? だってさ、対策十分な部隊とな?んも気にせずに雪山に入っちゃう部隊との対比が… 対策なしの部隊なんてね、お弁当に持って行ったおにぎりが凍り付いて使い物(言葉の選択の誤り)にならなかったりしてさ… 食べ物はあるのに喰えないんだよ… ああ、もう一度読みたい。


 エンデュアランス号漂流 新潮社 このアイテムの詳細を見る


 八甲田山死の彷徨 新潮社 このアイテムの詳細を見る



このエントリーは「本好きへの百の質問」に対する回答です。

本好きへの百の質問 042

■読みたいのに読めない本はありますか? その理由は。

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読みたいのに読めない…

それは、「黒後家蜘蛛の会・6」
これはね… 本当に真剣に待っていました。 当時はまだネットに接続する事も無く、同病の人々と語り合う事も無く、情報に接していなかった頃… 順調に文庫化されていた「黒後家」が5を最後に全く出版されなくなったな… と思いつつも、そのブランクのあまりの長さも特に疑問に思わず、ある日、たまたま手に取った創元推理文庫のカタログのアシモフのページのアシモフの紹介欄に没年(!)が記入されている事に気付いたのです。

冗談じゃ無く泣きました。
もう絶対に読めない。

そして「鬼平犯科帳・24 特別長編「誘拐」」の絶筆のその先。
さらに「梅安冬時雨 仕掛人藤枝梅安」の絶筆のその先。

未完なんですよね… 池波先生も御無念だったと思います。
それに、そういう話はさておいて… 物凄く面白いんですよね、お話が。 んで、絶筆のあたりが「起承転結」で云えば「転」に当たると云うか… 一体これからどうなるんだ?! とばかりに丁度盛り上がり掛けた部分なんですもん。特に「梅安冬時雨」は叫びたくなるくらいに読みたいんですが…

本当に残念です。
この続きは、もう絶対に読めない。


 鬼平犯科帳〈24〉特別長篇 誘拐 文芸春秋 このアイテムの詳細を見る


 梅安冬時雨―仕掛人・藤枝梅安 講談社 このアイテムの詳細を見る



このエントリーは「本好きへの百の質問」に対する回答です。

本好きへの百の質問 041

■本は内容を先に読む方ですか、それとも、あとがきから読む方ですか?

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本を読む時…

後書きは… 後でも先でも基本的にあまり読みません。
或いは、何となくペラペラと読み飛ばすか。
或いは、よっぽど何か気になった事があった場合のみ。
或いは、あまり馴染みのない作家の本を読んで面白かった時は情報を探して敢えて。

何で読まないかと云うと。

だって… 時間が勿体無いんだもん。
そんなものを読んでいるヒマがあったら、即、次の本に移りたいんだもん。

しかし、そう云えば、若い頃(笑?)は、後書きに至るまで熱心に読んだっけ…(遠い目) 活字に飢えていたんだなぁ、それから知識にも。今は、歳旧りて非常に図々しくなり、本を如何読むか、理解するかは(或いは理解出来ないかは)自分自身の問題であって、特に識者の意見を求める必要は無い… と開き直っているからかな。

でも、データ的に知っておいた方がいい情報(後で蘊蓄を垂れるため(笑))が後書きに書いてある事も多いから本当は読むべきなのかも知れませんが。

ああ、作者自身の後書きは読みます。

アシモフの著作(特に短編)には時々、御本人による前書きや後書きがあって、その作品のそもそもの切っ掛けや書いている時にあった特筆すべき事や思った事などがウィット溢れる文体で書いてありますもんね…

時には本編よりも面白かったりするので、寧ろ楽しみだったりして。

このエントリーは「本好きへの百の質問」に対する回答です。

本好きへの百の質問 040

■絵本は好きですか? 好きな方は、好きな絵本のタイトルを教えてください。

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絵本は… 好きです。
絵が美しくて、お話も楽しければ云う事はありません。

挙げるとすれば…

「ぐりとぐら」のシリーズ。これは本当に絵が素敵だし、お話… もですが、言葉のリズムが楽しいんですよ。特に好きなのは「ぐりとぐらとくるりくら」。ねずみ(いつもなら閉じる所ですが、絵本の話題なので敢えて開いてみる)の主人公「ぐり」と「ぐら」にからんで(〃)うさぎ(〃)の「くりるくら」が活躍。「ぐりぐらぐりぐらくるりくら」… と、調子も語呂も語感もいい文句が堪りません。

エリック・カールの数冊。有名どころでは「はらぺこあおむし」かな。彼の作品は「絵」がとても魅力的です。様々な色に塗った紙をコラージュして(?)一つの絵を構成しているんだと思うんですけれど… 北欧の家具の様なイメージ。それに、絵本の仕掛けも面白いのです。「パパ、お月さまとって!」も好み。仕掛けが楽しいし。

レオ・レオニの数冊。「絵」も「お話」も素晴らしいと思います。「あおくんときいろちゃん」なんかは、アイデンティティーの問題を鋭く付いていると思いますし… 「絵」はエリック・カールがフォルムを重視した割と具象的なアプローチなのに対して、面の固まり感とかリラックスした線の「ゆるいイメージ」でどちらかと云うと抽象的な感覚なのかな。大人の本に「平行植物」と云うのがあり、これは結構精密な絵ですが、でも、写実っぽくはない… ファンタスティックな感じで… 好みです。


 ぐりとぐらとくるりくら 福音館書店 このアイテムの詳細を見る


 パパ、お月さまとって! 偕成社 このアイテムの詳細を見る


 あおくんときいろちゃん 至光社 このアイテムの詳細を見る


 平行植物 筑摩書房 このアイテムの詳細を見る



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本好きへの百の質問 039

■信頼できる書評家は誰ですか?

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え? 信頼出来る書評家…? 

皆さんは書評なんて読んでいますか?
う?ん… 一体、何処で、書評なんて読むんだろう?
新聞とか雑誌かも知れませんが、そう云う所の「書評欄」って何故か(否、当然か?)和物中心… 故に、興味無し。そう云えば、以前… 普段は全く読まない新聞の書評欄でたまたま見掛けた本を購入。読んでみたら「個人的怒本」だったことが…(それは、J・J・ナンス「最後の人質」)。

ならば「このミス」なんかの書評本は? と云うと、う?ん、やはり全く読みません。そもそも、全く接点のない人の感想文なんて信用も信頼も出来ない… と思っちゃうんですよね。

その点、本好きの方のウエブサイトは一寸違います、よね? サイトに親しんでいるために実際には知らない人なんですけれど、でも、その文章を通してお友達の様な親近感があるし、未知の本に出会えるチャンスが一杯… なので、参考にしますし、勿論、本を読んでの感想もチェックします。

しかし… 本当に信頼出来るのは…


ズバリ「自分」です。(本気です)


ああ… そう云う事じゃない?(笑)
でも、自分が読んで面白い事を確認した作家の作品を更に続けて読むという私自身のスタイルは、やはり、自分の主観を大切にしているが故の選択ですから…
 
当然、裏切られる事もありますけれど。(笑?)


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このエントリーは「本好きへの百の質問」に対する回答です。

本好きへの百の質問 038

■翻訳小説は、訳者にこだわる方ですか。

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翻訳小説に於いて、訳者にこだわるか如何か…

ほぼ翻訳小説しか読まない人間としては、ここで、カッコ良く「こだわる!」と云いたい所なんですけれど…

全然こだわりません。

…と云うか、余り、気にしません。
こだわりも無いし、気にする事もないんですけれど、しかし、読んでいる過程で気になる事はあるんです。

これまでも「百の質問」で何度も書いているんですけれど、私は、一人の作家に集中して読書する事が多いのです。これはどう云う事かと云いますと、つまり、ある一人の作家の同じ手になる文章を複数の訳し手による翻訳文で読む… と云う事に他なりません。そういう環境にあると、実に、翻訳家による訳し方の違いと云うものに敏感になってしまったりします。決して訳者にこだわっている訳では無いのですが… 自ずから現れ出る… 何と云うか、今実際にそこにあって読んでいる文章の雰囲気にこだわっているのかも。

昔から読んで来たもので、キングではあまり感じない翻訳の好き嫌いが、特に、八十以上の作品を有するクリスティのものでは顕著に認められます… 本当に色々様々で、同じ本を違う訳者で読む事も多かったので、それこそ好きな翻訳家も嫌いな翻訳家も… しかし、それは、翻訳家に注目している訳では無く「何やら違和感が?」と思って、翻訳家を確かめてみると、実は以前も違和感を感じた同じ翻訳家だったりして。好きな翻訳家でもそれは同じ。「いいな…」と思うと以前にも好ましく感じていた翻訳家だったりとか。好きな翻訳文で意識して気が付いた(笑)のは深町真理子さんとか田村隆一さん… かな… 語り口調が自然。翻訳文って固くなりがちだから… 日本語として自然なのが何よりなんです、結局。不自然で読んでいて引っ掛かるポイントは、例えば人称に関する所ですかね… 一人称二人称或いは、愛称とか呼び方なんかがぎくしゃくしていると、出現率が高い言葉だけに辛いです。

そう云えば、深町さんはキングの翻訳結構多いですよね。「シャイニング」なんかは深町さんの訳が巧く嵌っていると思います。でも、最近の「ザ・スタンド」は一寸今一歩? …何やら悪い意味での存在感があるというか。

だから、多分、訳者がいいとか悪いとかそう云うレベルでは無く…
訳者が、如何に、作者の黒子として影の存在でいる事が出来るか…

と云う事が重要なんじゃない、か、な。

良くも悪くも目立たない、事?

そだ… キングの「骨の袋」の翻訳文で素晴らしい部分がありますよね? あれは傑出した出来でしたし、本当に吃驚しました。しかも、読んでいる時にはあまり疑問に思わないけれど、よくよく考えてみると「凄い!」と唸ってしまう職人芸だから、ホントに凄い。


 骨の袋〈上〉 新潮社 このアイテムの詳細を見る



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本好きへの百の質問 037

■本を選ぶときのポイントを教えてください。

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ポイントかぁ… う?ん… 無いな。(笑)

基本として保守的な人間なので… 一度何かの切っ掛けで読んだ本が気に入った場合、取り敢えず、その本の作者の作品をもう一冊は読んでみよう、と思いますね。で、更にもう一冊読んだ本も気に入った場合は固め読みモードに。

しかし、いくら保守的で冒険が苦手… とは云っても「何かの切っ掛け」が必ずある筈だから…

例えばクリスティは… 小学生の時に子供向けのミステリー本(つまり、「アンソロジー」だ、よ、ね、なんか可笑しい(笑))に紹介されていた惹句を読んで「そして誰もいなくなった」を読んだのが切っ掛けだし、例えばキングは中学生の時はじめて友人と観た映画キューブリックの「シャイニング」に感動、その原作に興味が湧いたのであったし。

でも、これって… 質問の主旨と違ってますよね。(ぷ)

長ずるに及んで立派な「本読み・本好き」となって後の、本を選ぶポイント… と云う点から、本屋での本との出合いを顧みるに。

結局は、第一印象、なのかな。

例えば、「黒後家蜘蛛の会」は本屋の書架で目に入ったその題名に惹かれて。
実際、アシモフがどんな作家なのかも知らなかったし「黒後家」を読んで嵌ってからも、アシモフのSFを読もうなんて全然思わなかったし。(所謂SFに疎かった)
例えば、「野蛮人との生活」は本屋の書架で目に入ったその題名に惹かれて。

そう… 「本に呼ばれる」つまり「本に選ばれる」のです。それは非常に特別な瞬間であり、滅多にある事では無いけれど、でも、大切な本との出合いはやはり…

本との出合いは一期一会… と仰る本好きのお仲間がいらっしゃいますが、それが真実なんじゃないかな。

そして、その作家を探究し始めて、後書きや解説を読んで関連作家を知り。
そして、自分の得意分野が固まって来ると、その範囲を同心円上に少しづつ広がって。
そして、本好きの仲間が出来てお薦めされて。
そして、自分で開拓しようと試みて。

まあ、自分で開拓しようとすると失敗する事が多いんだけれど。(笑?)

ん、ああ… そうそう、私は「ジャケット買い」はしませんし、恥ずかしい表紙だからという理由で敬遠したりも… しません。


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このエントリーは「本好きへの百の質問」に対する回答です。
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